こんにちは。horyです。
今回の記事も加法定理の応用に関する記事で、「三角関数の合成」についてです。
三角関数の合成はsinやcosが入り交じった関数をsin・cosのどちらか1つにまとめるときに大変重宝されます。
Sinでの統一方法を丸暗記していないでしょうか?
丸暗記している人は要注意です。共通テストにcosで統一する問題が出たときにできなくなります。
今回の記事では「三角関数の合成」の原理を理解すると共に、簡単な問題について記事をまとめました。
加法定理に関するこちらの記事を読んだ前提で話しますので、まだ読んでいない方は読んでおいてください。
三角関数の合成
まず、以下に問題を示します。

sinとcosが入り交じっていて解けそうにありませんが、以下の式のようにしてみます。

sinかcosか、どちらで統一するかで回答は分かれます。
sinで統一する場合の解答
以下に図を示します。


以上のようにすると・・・

加法定理の公式を思い出すと・・・

以上から・・・

以上より、最大値と最小値は・・・

cosで統一する場合の解答
以下に図を示します。sinの場合と比較してxとy座標が入れ替わっています。


以上のようにすると・・・

加法定理の公式を思い出すと・・・

以上から・・・

以上より、最大値と最小値は・・・

「三角関数の合成」についての注意点
以下は「三角関数の合成」における注意点です。
- 合成の前に角度に関する変数がsinとcosで揃っているか
- 有名角でないなら角度に関する情報
- 合成後の角度の範囲に気をつける
先ほどの問題を例に解説します。

まず、上に示した式の赤い部分が同じで角度に関する変数がsinとcosで揃っているため合成可能です。基本的に揃っていないと合成できません。

合成後についてですが「角度α」は「30°」や「45°」・「60°」のような有名角ではないため、「角度α」に関する情報を明記する必要があります。


合成後の角度について・・・

有名角における三角関数の合成

先ほどの式でaとbの比が以下のようなときは合成がパッと思い浮かぶとベストです。

実際に問題を解いてみましょう。
問題

sinで合成する場合とcosで合成する場合の二通りの方法で解答を示します。
sinで合成する場合

cosで合成する場合
